🧭 この記事の目的
自動売買(EA)で大きな損失を出した人の多くが、
あとからこう感じます。
「危ないEAだとは思わなかった」
「設定を間違えただけだと思っていた」
「ここまで一気に資金が減るとは想定していなかった」
しかし、EAによる破綻は偶然でも運でもなく、ほぼすべて理論的に説明可能です。
この記事では、
EAが破綻に向かう構造そのものを、
できるだけ数式・感覚・実例ベースで解説します。
EA破綻は「ロジックの良し悪し」では決まらない
まず重要な前提として、
破綻するかどうかはEAのロジックの優秀さだけでは決まりません。
実際に、
- 高PF
- 高勝率
- 長期フォワードテストあり
といった条件を満たしていても、
資金管理次第で簡単に破綻します。
なぜなら、EAの破綻は次の式でほぼ説明できるからです。
EA破綻の正体は「最大DD × ロット × 証拠金」
EAが破綻するかどうかは、突き詰めると以下の関係に集約されます。
想定最大DD × 実ロット > 証拠金
この関係が成立した瞬間、
理論上は「口座資金を超える含み損」を抱える可能性が生まれます。
重要なのは、
これは損切り設定の有無とは無関係だという点です。
「含み損」は損切りより先に資金を破壊する
多くの人が誤解しがちですが、
- 「ロスカットがあるから大丈夫」
- 「最悪、損切りされるだけ」
これは完全な誤解です。
実際には、
- 含み損が拡大
- 有効証拠金が減少
- 新規ポジションが建てられなくなる
- 強制ロスカット or 証拠金維持率低下
- ロジックが正常に機能しなくなる
という流れで、
ロジック以前に口座が壊れます。
この破綻構造は、実際のEAでも確認できます。
具体例として、GOLD特化EA「ROSE」を使った実データ分析はこちらです。
👉 ROSE(XAUUSD特化EA)の危険性と資金管理を徹底分析
なぜマーチン・ナンピン系EAは特に危険なのか
マーチン・ナンピン系EAは、
- 負けが続くほどロットが増える
- 相場が戻る前提で設計されている
という特徴があります。
これは裏を返すと、
「戻らない相場」では、含み損が指数関数的に増える
という構造を持っています。
つまり、
- 勝率が高い
- 普段は安定して見える
にもかかわらず、
一度のトレンドで全てを失う設計になっているケースが多いのです。
EAは「相場の想定外」を必ず踏む
どんなEAでも、
必ず次のような局面に遭遇します。
- 想定より長い一方向トレンド
- 想定外のボラティリティ拡大
- 過去に存在しなかった価格帯への突入
これはEAの欠陥ではなく、
相場そのものの性質です。
問題は、
その「想定外」に対して
どれだけ資金的な耐性を持たせているか
ここに尽きます。
破綻EAに共通する3つの特徴
これまで多くのEAを検証してきて、
破綻するEAには共通点があります。
① 最大DDの説明が曖昧、または存在しない
→ 「過去最大DD」しか示されていない
② ロット変更時のリスクが数値化されていない
→ 0.01lot前提の成績だけが提示されている
③ 証拠金に対する安全ラインが示されていない
→ 「推奨証拠金」が根拠なく書かれている
これらはすべて、
破綻確率を投資家側に押し付けている設計です。
EAは「勝つ仕組み」より「死なない設計」が重要
EA運用で本当に重要なのは、
- 月利◯%
- 勝率◯%
ではありません。
最悪の局面でも生き残れるか
これが全てです。
そのためには、
- 最大DDを基準に考える
- ロットを「安全ライン」から逆算する
- 証拠金に余白を持たせる
という守りの設計が不可欠になります。
次の記事では「破綻を回避する具体策」を解説する
ここまでで、
- EAが破綻する理論構造
- なぜ「想定外」で壊れるのか
を整理しました。
次の記事では、
この理論を踏まえたうえで、
- どの相場局面でDDが拡大しやすいのか
- どういう場面を避ければ破綻確率を下げられるのか
を、
実データと具体例を交えて解説していきます。
👉
「EAで稼ぐ前に、まず生き残る」
そのための実践編に進みます。
ここまで読んで頂いた方へ
EAは、
「設定を真似すれば稼げるツール」ではありません。
理解した人だけが、安全に使える道具です。
このサイトでは、
その「理解するための情報」を、
数字と実例ベースで公開していきます。
理論を理解した上で、次は「どう運用すれば破綻を避けられるのか」を具体的に見ていきましょう。

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